それから、最近忙しかった族の方の話や、バイト先の店長が12月だというのにいつまでも半袖を着ているという話など、色々な話をしているうちに別れ道となり、もう少し聞いていたい気持ちを抑えて拓也と別れた。

家に帰り、瞬と樹に拓哉と話していたクリスマスの話をすると、案外2人とも乗ってきた。

「25日ならいいんじゃねぇか?」

「……うん、僕もいいと思う」

『そうか』

2人とも思ったより嬉しそうだ。隠してるつもりなのだろうが、顔が綻んでいる。


2人も、信用しているかどうかは別として、なんだかんだ言いながらあいつらが好きなのだ。

この2人が、同年代の男子と年相応に屯している光景は新鮮なもので、こういった表情を見ると「嬉しい」なんて、母親のような想いまでもが募る。

…その同年代の男子は、私の‘友達’なるものでもあるんだけどな。