殺す少女と堕ちる男達 2

「ナル〜!」

そう言ってナルちゃんに駆け寄っていく葵。

拓哉と秀一と彪吾も、少し顔を顰めているが、いつものナルちゃんに安心したようだ。

「ナル!大丈夫?痛くない?」

『……痛くねぇよ。心配すんな』

「ほんとに?」

『……平気だよ』

そう言って、いつものように葵の頭を撫でる。

でもさ、そんな怪我で痛くないわけないよね。


俺には、俺達には、なにも出来ないの?

俺の事は救ってくれたのに、俺はナルちゃんが傷つくのを黙って見て、心配する事しかできないの?


好きな女の子の事を、知ることも、救う事も出来ないの?


やっぱり人間って欲深い生き物だよ。

何も聞かないって言いながら、踏み込まないって言いながら、やっぱり聞きたくなる。知りたくなる。