ある日、五十嵐の補習を受けてから家に帰る。
すると、心做しか空気がピリピリしていた。

…………なんだ

リビングに入ると、瞬と樹が険しい顔をしてソファに座っている。

『……どうした、何があった』

「…………ナル」

………………何だ、嫌な予感がする

『……言ってくれ』




・・・
「…………ナル、あいつが動いた」

『っっ!』

「…………正確には、あいつが下の奴らを動かした」

『……あいつ自身は動いてないのか』

「……あぁ、動いてねぇ」

『…………そうか』