殺す少女と堕ちる男達 2

………………………私を知っている。完璧に。

「…………ナルちゃん」

『…………これを書いたのは邪鬼のトップか?』

「…………うん、メンバーを闇討ちさせるように指示したのも、これを書いたのも総長だとみてる」

…………なるほどな。闇討ちに合わせてメンバーを人質にとり、幹部と私を誘き出すってことか。それに、私まで呼んでいるところを見ると、目的はほぼほぼ私だろう。


『……2日後に六番倉庫か』

「ナルちゃん、別に行かなくてもいいんだよ?あいつらは俺らで何とかするし」

『……いや、行く』

あっちの人間が私を知っている以上、私も知らないといけない。私の事をどこまで知っているのかは知らないが、少しでも知られているのなら油断はならない。


だが、何故私を知っている?私を知る人間なんて、ごく稀だ。

西城組の人間は、誰かの素性を話したりは絶対にしない。それなら何処から…………