殺す少女と堕ちる男達 2

「チッ」

そして、私に気づいた黒ずくめの男。
私の前を走って通過しようとしたところで、

ゴン!

「ふげっ」

私の持っていた、でかいメロンパンの袋に足を引っ掛けて転んだ。決して私が転ばした訳では無い。

…………ってか袋ちょっと切れた。どうしてくれんだよ。

すると、

「あ!?ナル!?」

「え!ナルちゃん!?」

「成美さん?!」

すぐに後から走って来た拓哉と藤崎と仁に、手足を拘束される。3人は男を抑えながらも、顔は私の方へ向けている。

「え、お前こんなとこで何してんの?」

『…………メロンパン』

「あぁ、なるほどな」