そして、家を出る。そして西城組を出て坂を下り、右に曲がって左に曲がって少し真っ直ぐ行ったところ。

『……着いた』

そう、私のいつも行くパン屋さんだ。
ここのメロンパンはとても美味しくて、とにかくコスパが良い。大量買いするにはもってこいだ。


カランコロン

「いらっしゃいませー」

「あら、成美ちゃんじゃない。いつもの?」

『……あぁ』

「ちょっと待っててね」

因みに、ここに通いつめては大量買いを繰り返すあまり、今では店員さんの顔馴染みで、私が店内に入るだけでメロンパンの袋詰めを用意してくれる。


「はい、そろそろ来る頃だと思って、沢山作っておいたのよ。これおまけね」

『………ありがとな』

「いいえ〜」