秘密のリップ

「キス......しよっか」

「うん」

先輩の紅潮した顔が近づく。

私は目をつむる。

唇同士がむちっと重なった。

パッと顔を離す。

瞼|《まぶた》を開けると、先輩は白い歯を見せて不器用に笑った。

私もそれにつられて笑う。

そして再び、口づけをした。

今度はさっきよりも長い時間。

ベロも絡ませて。