プラチナブロンドの女性が歩くたびに細いプリーツの入った裾の長いスカートがユラユラと揺れる。

 金色の輪状の髪飾りが陽の光を受けてキラリと光った。

「この神殿の巫女だ……めったに人前には姿を見せないらしい」

 リオネルは小声で美鈴にそう言うと、神妙な表情で作り、膝を曲げて軽く礼をした。

 美鈴もリオネルに倣って腰を落として礼をする。

 真っ白な肌に金色の睫毛。

 薄い澄み切ったグリーンのヒスイの玉のような瞳。

 まだ10代後半といった年頃だろうか。小柄な巫女はゆっくりと二人の方に近づいてくる。

 リオネルと美鈴の前を通り過ぎようとしたその時、巫女がふと足を停めて美鈴の方を見た。

「……もし、そこの女人」