その日から、麗華はいじめられるようになった。麗華は、聡明で美人。そんな麗華を、姫香は恨んでいたのだ。一人で喋っているのを、たまたま見かけ、それを理由にいじめを始めた。

麗華は、いじめられていても耐えて学校に通っている。しかし、麗華の心は限界だった。

今日も苦痛な一日を終え、家に帰ってきた麗華は、部屋に飛び込むと床にうずくまって、静かに泣く。それが麗華の日課になってしまった。

「……」

麗華は、とある事を思いつき、おもむろに立ち上がり、家に家族が居ないことをもう一度確認し、家を飛び出した。



次の日、姫香たちの耳に麗華が飛び降り自殺をしたという情報が飛び込む。

自殺をした原因で真っ先にいじめが疑われたが、あの日以来、姫香たちは誰にも分からないようにいじめをしていたこともあり、いじめていたという証拠がなかった。

さらに、麗華は遺書を残さなかったので原因が分かることなくこの事件は闇に葬らることとなった。