『柚葉。来週、柊がこっちに来るって』


『柊君が?』


『仕事も兼ねて、アンナに会いたいって』


『そうなんだ…こっちに来てから1度も会ってなかったから…ちょっとびっくり』


本当に…久しぶり過ぎて…


でも、また会える日が来るなんて、やっぱり嬉しい。


樹が言うには、柊君は、海外の大手IT企業と組んで、積極的に海外進出をして成功してるらしい。


世界一も夢じゃないって…


そんなにすごいんだね、柊君。


日本ではきっと有名人なのかもね…


結婚は…まだみたいだけど…


彼女がいるのかも…わからないって。


でも、柊君が決めた人生なら、私は応援したい。


きっと、今なら、みんな笑顔で会えるだろう。


その思いの通り、1週間後、アメリカに来た柊君は、笑顔が素敵な昔のままの柊君だった。


私を大切にしてくれてた頃の…


とっても優しい柊君の笑顔に、何とも言えない懐かしさと、安心感を覚えた。