『…余り服とかは変わらないんだ。』
金銭面が心配で軽く渋っていると、彼は“守るべき存在のために用意されていた”と言われるお金があるから平気と言った。
一体“守るべき存在”とはどれだけ重要視されているのだろう。
そう思いながらも好みの服を買い求め、今からそれに着替えるところだ。
『白のパーカー…好きだなぁ。』
高校に入って最初に出来た友人に言われたこと。
僕のイメージカラーは白か青らしいのだ。
イメージカラーなど考えたことはなかった僕にそう言った友人は、僕にピン留めをプレゼントした。
青とは言っても、色素は薄めの…水色に近い青、のような色だ。
…僕がいつもつけているピン留めはその友人から貰った、水色に近い青と白の二つセットのピン留めなのだ。
『今でもずっと、僕は君の言葉を忘れられていないんですよ…なんて。』
他校に通っていたその友人は、僕にとって誰よりかけがえのない存在だった。
…あー、今考えるのやめよー。
考えてもどうしようもないことは分かっている。
すぐに頭を振って自らの思考を遮る。
本当は、璃奈さん達より先に、その友人のことを忘れるべきなのだろう。
だが、そこまで僕は強くないのだ。
僕を救ってくれたその子を忘れるほど、僕の心は強くないのだ。
金銭面が心配で軽く渋っていると、彼は“守るべき存在のために用意されていた”と言われるお金があるから平気と言った。
一体“守るべき存在”とはどれだけ重要視されているのだろう。
そう思いながらも好みの服を買い求め、今からそれに着替えるところだ。
『白のパーカー…好きだなぁ。』
高校に入って最初に出来た友人に言われたこと。
僕のイメージカラーは白か青らしいのだ。
イメージカラーなど考えたことはなかった僕にそう言った友人は、僕にピン留めをプレゼントした。
青とは言っても、色素は薄めの…水色に近い青、のような色だ。
…僕がいつもつけているピン留めはその友人から貰った、水色に近い青と白の二つセットのピン留めなのだ。
『今でもずっと、僕は君の言葉を忘れられていないんですよ…なんて。』
他校に通っていたその友人は、僕にとって誰よりかけがえのない存在だった。
…あー、今考えるのやめよー。
考えてもどうしようもないことは分かっている。
すぐに頭を振って自らの思考を遮る。
本当は、璃奈さん達より先に、その友人のことを忘れるべきなのだろう。
だが、そこまで僕は強くないのだ。
僕を救ってくれたその子を忘れるほど、僕の心は強くないのだ。


