守る理由。

でも、それももう終わり。

僕は一人…この紅の中へ消えて行こう。



『…あ、』



…どうせ終わらせるならその前に、さっきの謎だけ解消させよう。



そう思った僕は…静かに、さっきのエレベーターのあった場所へと向かった。







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煌「…先輩、」



俺が小さくそう呟くと、海燈が心配そうに顔を覗き込んでくる。

名字が同じの、俺のクラスメイトであり部活仲間だ。



海燈「煌、大丈夫…?」

煌「…俺は大丈夫だよ、大丈夫じゃないのは…」

海燈「悠のことは気にしなくて良いんじゃない?」