3人とも、目立つ容姿だからスクールカースト上位に属している人達に違いない。


用意されていたお料理は学食なんて言葉が当てはまらないくらいに豪華なもので、私は分厚く柔らかい高級ステーキを口に頬張っていた。


結婚のことを聞いて伊織さまのご友人達も、目を丸くしてフォークを持つ手が止まった。


「うそだろ、伊織。親の決めた婚約を蹴って自分で選んだ子と結婚するなんて、俺らの常識じゃありえねーよ」


二階堂さんは、有名な政治家のご子息で、頭の良さそうな人だ。


テストでは、常に学年上位をキープし続けている秀才。


「色々遊んでても、結局は親の決めた相手と結婚するってのが、普通だもんな。
しかも、高校生で結婚するとかって、おまえぶっ飛び過ぎだろ」