「使用人の娘だけどね。」ムスッとして答える。


「お手をつけられたってこと?やったじゃん、つむぎー。私もあんな人と恋愛してみたい。結婚までは無理だろうけど」


ちなみに、彼女はイケメン大好き少女だ。


伊織さまは一年生の間でも、その人気は絶大だった。


結婚までは、無理だろうからって。。私なんて恋愛をすっ飛ばしていきなり結婚しちゃってるんだけどな。


まるで、伊織さまに手をつけられたことがラッキーであるかのように、キャッキャッ騒いでいるサキちゃん。


だけど、サキちゃんにだけは、本当のことを言いたいな。


伊織さまに相談してから、サキちゃんには、近いうちに打ち明けようと思った。


そのくらいなら、きっと彼も許してくれるだろうと思ったから。