一途な御曹司と16歳の花嫁

たとえかりそめだとしても、彼は私を求めている。


それは昨夜の彼の態度でもうわかったつもりだ。


てっきり私には関心がないだろうから放っておいてもらえるのではと思っていたけど、すっかりあてがはずれた。


男の人は好きでもない女の子とだって構わないのだと聞いたことがあるから、大方彼もそうなんだろうな。


まして彼は百戦錬磨の御曹司なわけだから、基本女好きなんだろうし。


けれど彼の口から出たのは思いもよらない言葉だった。


「俺は、お前が嫌だって言うなら手は出さないよ。いくらだって我慢する、どうしてだかわかるか?」


「え、えっと」


その答えはいまの私にはわからなかった。彼の真意が計り知れないから。


「体だけが欲しいんじゃないんだ。心が伴っていないならなんの意味もないからな」