本来なら新海家の家柄からして、高級ホテルとかで大披露宴が執り行われるところかもしれないけど。


ひとまずそれは私が20歳になるまで先延ばしにしてもらった。


私がまだ高校生ということと綾小路家への配慮から身内だけの小さな式を取り急ぎ挙げることになった。


ユリナ様のおかげで綾小路家とは険悪にならずに済んだらしいし、正式にイオくんのお父様からの謝罪も受け入れてもらえたそうだ。


彼とのお付き合いを許してもらえてから、恋人とか婚約者とかっていう選択肢は私達には全くなくて、結婚一択しか思い浮かばなかったんだ。


これには意外にも両親達はすんなり賛成してくれた。


同じ敷地内に住んでいるし中途半端なお付き合いになるよりは早く身を固めさせた方がいいって思ってくれたのかもしれない。


そうと決まれば、私は新海家の花嫁修行が始まった。