一途な御曹司と16歳の花嫁

今旦那さまが、再検討という単語を口にしたからだ。


「じゃ、じゃあ俺たちのことを許してもらえるんですか?」


イオくんが勢いこんだように尋ねる


「いやまあ、それも明日だ、もう私も疲れた。
あとは篠田くんの気持ちもある。
伊織、おまえは今まで以上にしっかり励むことだ」


「父さん、ありがとうございます」


彼は嬉々として頭を下げる。


「まだ私は何も言っておらんぞ、早合点するな」


最後の方は、照れたように早口に言って旦那様も自室へと歩いて行こうとする。


けれど、ふと振り返った旦那様は私に向かってこんなことを言う。


「つむぎちゃん、あの薔薇園に行ってきたんだね。あそこはうちの母が気に入ってた場所なんだ」


「は、はい」


どうしてわかったのだろうと不思議だった。