一途な御曹司と16歳の花嫁

すると、一階の応接室のあたりから明るい話し声が聞こえて来る。


フラフラと導かれるようにそちらへ歩いていく。


若い女の人の声がして、ドキッとした。


違う、イオくんじゃなかったみたいだ。


そこから離れようとしたその時だった。


シャッというカーテンを引く音がしたから振り返ってそちらを見た。


応接室のカーテンを開いたその人に釘付けになる。


「イオくん?」


普段着姿の彼は確かに私の大好きなあの人だ。


ああ、彼だ。こんなところにいたんだ。
自室に閉じ込められているとばかり思っていた。


一階だから、都合がいい。すぐに声をかけようと思った。


「伊織さん」


だけど、勢いこんでいた私が見たのは信じられない場面。


彼の後ろから顔を出したのは、色白の凄い美人。


綾小路ユリナ様だった。