一途な御曹司と16歳の花嫁

玄関には1人SPの人が見張っている。


その人を母がおしゃべりして引き付けてもらっている間に作戦決行だ。


私は裏口へそっと靴を持っていきコソコソと脱出した。


思ったよりずっと簡単に逃げだせて、ホッとしながらお屋敷へと走った。


私の服装は目立たないように、上下黒のスエット姿。


一応、変装用に帽子とメガネとマスクもつけてきた。


長い髪の毛は全部帽子の中に隠したから、男の子だと思わせられるかもしれない。


イオくん、待ってて。今行くからね。



お屋敷へは走って1分で到着したし、途中誰にも会わずにくることが出来た。


ドキドキと高鳴る胸をおさえて、とりあえず庭からまわって彼の二階の部屋が見える茂みに身を潜めた。


すると私がいつも手入れをしていた薔薇園の赤やピンクの色合いが目に飛び込んでくる。