一途な御曹司と16歳の花嫁

そして正臣の名前は絶対に出さなかった。


そのため、彼の身を心配した奥様はイオくんに今でも過剰なまでのSPを付けて警戒しているんだ。


「正臣は俺が憎いだけなんだ。あいつは二度とつむぎに手出しさせない。今度こそ、つむぎを守るから。それにこの間のことだってうやむやにはしない。
あいつにはきっちり謝罪させる」


「私のことならもういいの。イオくんはいつも、私を守ってくれてるよ」


彼に危害を加えようとするほど憎んでいる相手を他に知らない。


あの夢はやはり正夢だったんだと改めて思う。


そしてあの夢の中の出来事こそが、幼い私の心に、鍵をかけていたのかもしれないって。


そのことに今になって、ようやく気が付いたんだ。


「違う、それはつむぎの勘違いだ」


彼はとてもつらそうに抱き寄せてくれた。