一途な御曹司と16歳の花嫁

「イオくん、どうして私には本当のことを話してくれないの?」


「別に、たいしたことじゃないから」


「あの人は言ったの。
私がイオくんに助けを求める度にイオくんは大切なものをひとつづつ失うんだって」


あの時の言葉が耳から離れない。


まるで、私が彼を不幸に導いていると言われたみたいで怖かった。


でもその通りなのかもしれないと思った。


私はゆっくりと過去の出来事を語りだした。


「6年前、留学間近の夜会で彼らにイオ君はひどく殴られて大怪我をした。だけどそれは私のためだったんだよね」


「イオ君がいなくなった後、残された私がひどい目に合わせられないように、彼と取引したんだよね。抵抗せずに黙って殴られる代わりに私には一切手出ししないように約束させて」

彼はその時、大人たちには強盗に襲われたと言ったらしい。