一途な御曹司と16歳の花嫁

「まあ、あの頃はちょっとな。ひらたく言えばグレてたんだ。
無理矢理留学させられてつむぎとも引き離されて、ダサいけど本当に寂しかったから」


照れくさそうな表情の彼にギュッと抱きつく。


私に会えなくて寂しかっただなんて、素直に言ってくれたのが嬉しくてたまらない。


「まさか、つむぎが俺を忘れてるなんて思ってなかったから、やっと留学先から戻ってこれたのに知らん顔された時はさすがにへこんだな」


彼はその時のことを思い出したように、辛そうに眉をよせる。


「あ、あれは父から伊織さまには軽々しい態度をとってはいけないと言われて」


モゴモゴと言いわけすると、彼はそっかと言って小さくため息をついた。


よっぽど私の父に警戒されていたらしいことを感じとったのかもしれない。


「でも、ごめんなさい」