一途な御曹司と16歳の花嫁

「南が、言ってくれたから。
この世に最大限の努力をして、なし得ないことは何も無い。
やる前から諦めるな、この根性無しってさ」


言って彼は瞳を細める。


「それでやっぱりつむぎを諦めたくないって思った」


「でも、根性無しって言われたの?」


頷く彼と顔を見合わせて、クスクス笑い合う。


「なんだか、南さんらしいね」


「だろ、俺にそんな口をきくのはあいつだけだよ」


だけど彼の表情は楽しそうで、ほんとに南さんのことを信頼しているんだろうなって思った。


「そう言えば南さんっていつから伊織さまの執事だったの?」


「俺が留学してから1年目くらいに父がどこかから連れてきたんだ。
未だにあいつに関しては謎が多いけどな。
だけど、留学先でくさってた俺を叩き直したのは南だよ」


「くさってた?」