そして正臣が突然パーティー会場から姿を消したこともあって、血相を変えて私を探してくれていたそうだ。


彼は妻である私が監禁されていていたことで、頭に血が上り正臣を殴った。


それなのに、なんにも知らない人達が、勝手な噂を流しているらしくて、私にも注意するようにと南さんは忠告にきてくれた。


そんな南さんはこんな事も漏らしていて。


「海外におられる旦那様にも今回のことが、知れてしまい急遽帰国の準備をされておられます。
大変お怒りのご様子で、綾小路家とのこともあり伊織さまが大変厳しい立場に置かれることになるでしょう」


「どうしてですか?今回のことは伊織さまはなんにも悪くないのに」


「ですが、分家とのいさかいを招いたのはつむぎ様との結婚のせいだとお考えのようです。
伊織さまと綾小路ユリナ様との婚約は新海グループ全体の命運を担うものですから」