一途な御曹司と16歳の花嫁

彼の言葉の端々には伊織様に対する憎悪が溢れ出ている。


「俺とあんたがデキちまったら、一体あいつどんな顔をするんだろうな、見ものだぜ」


「や、やめて」


「使用人の娘を奪いあって新海家のいとこ同士がもめたら、さすがに一大スキャンダルだよな。
こんな結婚なんて闇から闇へ葬られるかもな」


壁際に追い詰められた私はカーテンにしがみついた。


だけど、後ろから抱きついてきた正臣の手が服の中に忍び入れられる。


「や、触らないで」


「いい声だすんだな。もっと泣けよ」


狂ったような正臣の声色に、憎悪した。


「イオくん助けて」


ギュッと目をつぶったら大好きな彼の名前が溢れる。


「あの時もそんな風にあいつを呼んでたよな、あいつの弱みがおまえだって知った時、俺は小躍りするくらい嬉しかったよ」


「イオくん、イオくん」