今回は父のかわりに急遽執事の南さんがパーティーを取り仕切ってくれているそうなんだけど、初めてで勝手がわからず準備もてんやわんやだったみたい。


だから、私も少しでもお役に立とうと、給仕係を申し出た。


だけど、これがなかなか大変で慣れない仕事ばかりか、上流階級の雰囲気に呑まれてすっかり緊張しまくっていた。


初めて足を踏み入れた豪華なパーティー会場。


きらびやかな衣装に身を包んだ紳士淑女達。


クラッシックの生演奏をしてくれる楽団。


見たこともないような高級料理にワインやシャンパン。


これら料理の名前や原産地などもいざという時のために、頭に叩き込んでいた。


立食形式のパーティーでお料理を取り分ける作業が一段落したところで、補充のために調理場に向かおうと思った。