一途な御曹司と16歳の花嫁




「ねえ、つむぎ今夜の夜会にはあいつが来るんだ。絶対に僕から離れちゃだめだよ」 


夢の中の舞台は暗点してあたりは闇一色だ。 


私達は二人で手を繋いで走っていた。ハアハアと息を切らせながら、何かから逃げていた。


怖い、嫌だ捕まりたくない。誰か助けて。


だけど、大人には言えないの、お父さんに話したら迷惑をかけてしまうかもしれないから。


どうして私ばっかりいじめられなきゃいけないの?


「つむぎ、ここに隠れていて」


彼は庭にある小さい物置に私を押し込めてドアを閉めようとした。


暗くて狭くてジメジメした臭いの場所へ。


「いや一人にしないで」


顔が涙でぐちゃぐちゃになっている小さい私は彼にしがみつく。


「大丈夫、僕があいつと話を付けてくる。つむぎは絶対にここから出てきちゃいけないよ」