だからやっぱり、これが役に立つ時があるのかも。 なんて、頭の中をイケナい妄想がよぎる。 「・・・」 どうしちゃったのー、私ったら。 伊織さまのお屋敷に行くってだけでこんなにあれこれ気を揉むなんて。 ダメダメ、平常心平常心。 ペチッと両手で顔を叩いて、身を引き締めて実家を後にした。