一途な御曹司と16歳の花嫁

同時に新海家の方達を敬うことを心に刻むようにとの教えも受けていた。


先祖代々、新海家に賜わったご恩を思えば当然のことだ。


だから、どんなに嫌われていても、私の方は伊織さまのことを、嫌ってなんていなかったんだ。


ただ、疎まれている意味がわからなくてちょっと寂しかった。



「おいっ、つむぎ」


「は、はい」


夢か幻でもみてるんだろうか。


さっきお屋敷の二階の部屋にいたはずの伊織さまは庭に降りてきて数メートル先に立ってこちらを見ている。


いや、やはり睨んでいる。

だけど、パリッとした濃紺のスーツを着こなしている彼はいつにも増して素敵だった。


伊織さまは背が高く180センチ以上はあり、上品に整った華やかな顔立ちで、目の覚めるようなイケメンだ。


「さっきから、何度も呼んでるだろ無視するなよ」