この男は、国王に忠誠を誓っていた。


この男にゼオが下した命令は、オーランドに潜入しての自死であり、この男の鎧の下には大量の火薬が仕込まれていた。


しかし、グレイオスによってオーランド潜入を阻れたこの男は、よもやこの場で自死する外なかった。















この男は、火打ち石の要領で鎧と鎧を勢いよく打ち合わせようとした。













巨体の攻撃をかわしたばかりのグレイオスにはそれを止める術はなく、













辺りには快音が鳴り響いた。















だが、















それは爆破が起た音ではなかった。













先程の雨もあり火花は生じず、













そして、また、男は高々と腕を上げ、それを打ち据えようとするのだった。