目覚めたサラの目の前に、グレイオスの姿はなかった。


サラはオーランドが遠く離れた、砂漠の隠れ家に居り、グレイオスがそこに居る分けなどなかったのだ。


そして、現実の呼び声ではない、夢見の声、それはグレイオスの危機を示していた。















グレイオスの元に一羽のハトが舞い降りた。


その脚には一通の手紙が結わてあり、そこにはサラの見た夢見のことが書かれていた。





燃え盛る炎と逃げ惑う人々…。





緑に映えた街とグレイオスの声…。





それらは間違いなくオーランドのことを示しており、グレイオスは迫り来る危機に最善の策を思案するのだった。