国王ダリウスは憤慨していた。


それは、確かに魔女との繋がりがあると睨んでいたキリクを取り逃がした為だった。


グランティアでの戦いの際、初めて目の当たりにしたあの魔女の力…。


キリクが去った今、その力は確実に自分に向かっているのだった。


そして、ダリウスは考えていた。


キリクと共に消えたグレイオス、荒野でのラウルの死、牢獄の盗賊の消失…。


それは、全てが砂漠の民との関係を示していた。


そして、ダリウスは相手に手を打たれる前にと、砂漠出陣への大号令を掛けるのだった。