魔女狩り


グレイオス
「お前は選ばれし者だ。」

それは、グレイオスの口から出た言葉だった。


サラとの出逢いに困惑するキリクは、グレイオスに引き連れられ別室にまで来ていた。


キリク
「選ばれし者…?」

グレイオス
「ああ。お前は俺達に必要な存在だ。」

キリク
「俺達…?」

グレイオス
「ああ。
…お前も知っているだろう?
あの馬鹿な王様のお陰で多くの者達が苦しめられ、殺されている。
俺達はそんな王に対抗するための勢力なんだ。」




以前のキリクであったら、ここで何らかの反論をしただろう。


しかし、キリクは自らが仕える王を侮辱されたにも関わらず、反論しようとはしなかった。


それは、今まで心の中に燻らせてきた、王への不信の念が強かったからなのかもしれない。




グレイオス
「キリク…、お前は王の非道な仕打ちを見て来たのだろう?
…サラは本物の魔女だ。
お前の目の前で殺されていった者の中に、本物の魔女はいたのか?」

キリク
「…。」

グレイオス
「お前がその腕で守るのは、王の権威なのか?」

キリク
「…。」

グレイオス
「お前が守るのは、今、苦しみ堪えている、多くの民なのではないか!?」