そんな中、ゼオが目をつけたのは抵抗軍ではなく、反乱軍であった。


リーベルと交わした約束など既に過去のものであり、国王軍の力を持ってして、反乱軍を従えるという目論見がそこにあった。


そして、国王軍は反乱軍へと舵を取る――。













国王軍進撃の一報がリーベルの元へと届いたのはそれから直ぐのことであった。


リーベルは何が起こったのか考えも及ばず、我が身の保身を考えることに精一杯だった。


このまま迎え撃てば死は確実であり、しかし、抵抗軍に援軍を頼むにしても、グリレイオスの死、ラウルの死の責任を問われ殺され兼ねない…。


そして、リーベルが導き出した答えは…、ただ、ひたすらへつらうのみであった。