「中島、なんで愛華に150位以内なんて言うの?無理なの分かってるよね?」
弥生もなんで決めつけるかな?
確かにあたしは250人中、248位。ほぼ最下位。
あたしには100位あげるなんて無理なのかな。
「さぁ」
中島はそれだけ言って友達の所に行ってしまった。
「弥生、勉強教えて」
弥生は頭がいい。中島は学年トップ。中島に勉強教えて貰った方がいいかもしれない。でも教えてくれるような人じゃない。

中間テストまであと1週間。
「立花、ちょっといいか」
話しかけてきたのは中島と仲がいい渡邊だった。
「瑛祐、お前のこと信じてる。あいつは絶対150位以内になるって。頑張れよ」
中島、信じてくれてるんだ。
頑張らなきゃ。

中間テストが終わり、返却される。
数学64点。国語98点。英語20点。社会52点。理科36点。結果は...158位。
だめ...だった...
あたしは教室で泣いてしまった。

「158位だった」
放課後中島に結果を教えた。
「そっか」
中島は素っ気なかった。
「やっぱ別れるんだよね?」
「どっちでもいいんじゃない?」
どっちでもいいって、別れなくてもいいって事?
別れたくないって言えばまだ中島の彼女でいられる。
でもそんなの自分勝手だよね。
「約束守れなかったから、別れる」
あたしが言ったら中島は何も言わずに行ってしまった。
次の日からあたしは勉強もせず学校も遅刻早退ばかりになった。