ゆきとside

帰って来てからの
あかりちゃんの様子がおかしい。

一緒にいたはずの、橘の姿もない。

あえて、
『橘は?』って聞いた時、
ほんのり赤くなって
あたふた答えるあかりちゃん。

何かあったな…

橘が帰って来てから
俺は、すぐ声をかけた。

『あかりちゃんと何かあった?』

一瞬思い出したように
微笑んだあと、

『何もないですよ』

そんな訳ない。

『橘、お前あかりちゃんのこと…』

『俺、今日確信しました。』

は?

『俺、あかりさんの事好きです』

は?殴ってやりたい。
でも、そう
はっきり言った橘の顔には
迷いはなかった。

『傷つけたら、許さねーからな。』

それしか、言えなかった…