「うん。」


こうして、会ってくれる人がいる。


その事実に、心の奥に何か暖かいものがじわじわと広がっていった。


「何しよう、夏休み!」


ワクワクしているのか、目を輝かせている朝陽もそれはそれは可愛くて。


「ね、朝陽?」


「ん?」


「来て…?」


また、こうして、腕を広げて君を待つ。


少し俯いてから、躊躇いがちに近づいて、腕にすっぽりはまる朝陽。


…あぁ、どうしよう。


なんか、人肌が、好きになってる気がする。


「冬夜君、なんか多いね、抱きしめるの。」


「うん、朝陽抱きしめるの好きなんだ。安心する。…暖かい。」


「…えへへっ、私もね、冬夜君に抱きしめられるの、好きっ。」


「…朝陽。」


「…冬夜君?」


少し顔を上げて上目遣いで見てくる朝陽を見つめていると、気持ちが抑えられなくなって、思わず、朝陽に口をつけていた。


「…///」


顔を赤らめる朝陽が、可愛くて。


ふわふわした髪をゆっくりゆっくり撫でた。


…神様、なんて、普段はいるなんておもってないけれど。


もし、いるなら、俺から、この幸せな時間を、どうか、奪わないでください。