「じゃあ、これから考えてよ」


「えっ、あっ、うんっ。が、頑張ります…」


「俺もこれからはガンガン行くから。」


「…ガンガン?」


「そう。じゃ、今日は帰るね。じゃあね、朝陽」


ヒラヒラっと手を振るとかぁっ、と顔を赤くさせる彼女。


…慣れてないのかな。


あんなモテんのに。


「冬夜〜どーだったー?」


「晴真か。んーん、惨敗〜。勝機なーし」


「えー。まじかぁ。まあねー朝陽ちゃんだもんなぁ〜。あぁは言ったけど、朝陽ちゃんとられるのはやだわぁ〜」


「は?意味わかんねぇ。じゃあお前がやれよ」


「俺じゃむーり。冬夜でもダメなんだから。」


「まーでも俺頑張るよ」


「お、乗り気じゃん冬夜〜」


「当たり前だろ。あれだけはぜってえ無理」


「まぁなー。とりあえず帰ろうぜ!」


「おう」




次の日の朝。


俺の向かう場所はひとつだ。


いや、1人?かな。


「おはよ、朝陽」


「うわぁっ、柊君!…おはよう」


「朝陽、俺の事、冬夜って呼んでよ?」


じっ、と彼女を見つめる。


これで落ちない女はいないって晴真が言ってたから。