これが恋だと言うのならば

「うん、違うよ、なんか、甘い…」


「そう?」


「うん、なんか…悪いもの食べた…!?!」


「食べてないよ」


「そっかー。…でも、私も好き!!」


あぁ、すごいな。


思いが通じるってすごい…


心が、暖かい。


安心する。



最初は、嘘だったのに…。



「戻ろっか、冬夜君。」


「ん、そーだね。朝陽先に戻る?」


「え?」


「一緒にサボってたのバレたら、ちょっとやばくない?」


「わ、そーだね…!」


「朝陽は保健室行ってたことにでもしときな?」


「うん!じゃあ、先戻るね!」


「あ!朝陽!」


「ん?」


「夏休み、いっぱい遊びに行こう!」


「うん!」


うちの学校の夏休みはちょっと時期がおかしくて、8月中旬から、9月中旬まで。


…どこに、行こうかな。


朝陽との、デート。


朝陽が喜ぶ場所に行きたいな。


朝陽の、喜ぶ顔がみたい。


どこが好きかな…。


前に朝陽が、俺の事全然知らないって言ってたけど、俺も朝陽のこと、全然知らないな…。


知りたい。全部…。


なんて、気持ち悪いかな。


こんなこと言ったら、嫌われちゃうかもしれない。