見たかったなぁ…!!!


「家、は…、俺が小さい頃、親が離婚して、んで、父親に引き取られたんだけど、父親と再婚した義母と上手く打ち解けられなくて、出てっちゃって、今は親戚に引き取られたってなってるけど、実質一人暮らし、ってとこ。」


…もしかして、嫌なこと、聞いちゃったかなぁ。


「ご、ごめん、冬夜君、」


思い出したくないこと、思い出させちゃったかも…。


「なんで謝るの?別に、もう平気だし、気にしてないよ。」


「…ほんとに?」


「ん?うん、ほんと。」


「私が、いるからね!!!冬夜君には、私がついてるから!」


「ははっ、ありがとう朝陽。」


…大変だったんだな。


これから私が、冬夜君を幸せにしなくちゃ…!


「寂しかったら言ってね!!?」


「大丈夫だよ。」


「うん。いつでも行くからね…!!!」


「はははっ、落ち着いて朝陽。ありがとう。」


「えへへっ」


冬夜君が、好き。


優しく笑うその顔が好き。


私の名前を呼ぶその声が好き。


私の頭を撫でるその大きな手が好き。


私を抱きしめる大きな腕が好き。


…幸せに、したいなぁ。