そう言って入ってきた入ってきた奴らに、教室中がざわめいた。

入ってきたのは、背が高くて顔の良い2人と、

「え、女?!」

「女?マジか!」

女だった。

この学校は、所詮不良高校。ここに来るやつなんて、すぐに想像できるだろう。だから、女は怖がって誰も入ってこない。入ってきたとしても、すぐに転校する。まぁ俺達千桜目当ての女はよく校門で待ち伏せてたりするけどな。

でも、暴走族なんてやってる俺だからわかる。

あの女のまとう空気が、危ういような、鋭いような、とにかく普通じゃねぇってことだ。
あの女だけじゃねぇ。二人の男も、只者じゃねぇだろう。

でもその女の顔は、黒いフードをズッポリ被っているせいで、口元くらいしか見えない。