殺す少女と堕ちる男達 1

…………確かに、怖い。でももう、

「……信じるよ。あいつらのこと」

大丈夫。……俺が信じないで信じてもらおうなんて、そんな都合のいい話は有り得ない。

『……そうか。ならもう、自分に嘘はつくなよ』

そう言ったナルちゃんの目は、優しそうに細められていた。

…………自分に嘘をつかない、か。そうだね。

あいつらを信じる。そして、偽りない自分でいる。

なんだ、こんなに簡単な答えだったじゃないか…

『?、仁?』

俺は、ナルちゃんを抱きしめた。

「ごめん、もう少し、このまま」

ナルちゃんは俺の背中に腕を回して、ポンポンと、母親のように優しく叩いてくれた。