殺す少女と堕ちる男達 1

佐久間は、有栖川と同じ。出来ないんじゃなくてやらないタイプだな。教えればすぐに理解する。

「わっかんねー!」

荒川はただの馬鹿だ。

『…………なぁ五十嵐、疲れた』

「あと30分だ。耐えろ」

『…………』

有栖川は時計を見て嫌な顔をすると、また勉強をしだした。

荒川はまだしも有栖川と佐久間はやれば勉強ができる。なのになぜこんなに勉強が出来ないのか。それは最近思っていた。それはまるで、学校に行った事がないかのように。いや、でもありえる。こいつらは裏世界の人間だ。いつからなのかは知らないが、少なくとも高校生で裏世界にいるのは珍しい。余程の訳ありなのだろう。


…………学校に通うことも出来ないほどの何かをやっていた。って事か