殺す少女と堕ちる男達 1

それから無心に食べ続ける。あーうま。

「あぁ、そういやナル、この春馬がお前と遊びたいって言ってたぞ」

『……春馬が?』

そう言えば、最近ずっと春馬は本家にいて会ってない。

「おぉ。夏休みにでも遊んでやれ。あいつお前に最近会えなくて寂しがってたぞ」

……春馬。可愛い奴め。

『……あぁ、すぐ会いに行く』

「……光一さんとは会わなくていいからね」

『光一?』

「だな。光一さんには会うな。春馬にだけ会ってこい」

2人して真剣な顔でそういう。光一、お前2人になんかしたのか?

『……あ、あぁ』

まぁ一応頷いておく。

カランコロンすると、店のドアが開く音と同時に、「わぁ!いい匂い〜美味しそ〜」という猫なで声と、「だね〜」という、最近聞き慣れた声が聞こえた。