女の子からのようだ。だが、大体分かる。彼女ではない。電話をする仁の目は愛しさどころかなにも写していなかったからだ。

……………………女遊び、、、ねぇ、

「ねぇナル!どうする?」

あ、やべ、聞いてなかった。

『…………何が?』

「もぅー、ちゃんと聞いててよ!海と山と遊園地。あと、何処か行きたいところある?」

…………その3つはもう決定なのか…

『…………いや、特に』

「そっか!じゃあこの3つで決まりだね!」

「だな」

と、そんな会話をしていると、仁が戻ってきた。いつもよりも完璧な笑顔を貼り付けたまま。