釣られて、僕の目からも涙が溢れる。

「おかあ、さん。お母さん、お母さん」

僕は、小さな子供のようにお母さんの胸に飛び込んだ。そして、お母さんと何度も何度も呼んだ。

「お母さん、お母さん、」

「葵、ごめんね、いっぱい辛い思いさせて」

「お母さんは悪くない。僕こそ、ごめんなさい。僕、お母さんに、酷いこと言った。ずっと、護ってくれてたのに。ごめんなさい、ごめんなさい」

「ッッ、いいの、葵。また、お母さんって呼んで貰えただけで、私、、」

あぁ、お母さんは、やっぱり温かいな。僕がお母さんを恨んでいた時も、こうして遠くから護って居てくれたんだね。

「お母さん、僕、お母さんと一緒に居たいよ。お母さんと一緒に、ずっと一緒に居たいよ」

「ッッ、うん、これからは、ずっと一緒だよ、ずっと一緒だから」

それから、沢山2人で抱き合って、話し合って、涙を流した。