殺す少女と堕ちる男達 1

葵side

ナルが言っていた、僕に会いたい人って誰なんだろう……。そんなことを呑気に思いながら進んでいた足は、

「葵」

「ッッな、んで……」

その人の声で止まった。

なんでここに居るんだよ。僕に用がある人って、この人なの?なんで?ねぇナル、どういうこと?

「葵、」

そう考えているうちに、そいつはどんどん僕に近づいてきた。

「な、なんだよ!僕に用ってあんた?」

僕が後ずさりりながらそう言うと、そいつは傷ついたような顔をして、足を止めた。

なんで、なんであんたがそんな顔するんだよ……