殺す少女と堕ちる男達 1

「来たらこいつ殺すぞ!」

葵の母親は、私を見て驚いた顔と同時に、安心した顔をした。

…………だが、これも許容範囲だ。

『その人を離せ』

「うるせぇ!黙れ!殺すぞ!」

離さないと言うなら、

、、、ビュン!

「な!」

……………………離させるまでだ。

腰に隠し持っていた投げナイフを素早く投げ、男の腕に刺す。その痛みで力が抜け、葵の母親がその隙に逃げる。

投げナイフっていうのは、この前の敵が使っているのを見て、数本持っていると便利だな、とか思い、持ち歩くようにした物だ。

やはり役に立った。いいなコレ。