殺す少女と堕ちる男達 1

息を呑む音が聞こえる。

前から気になってた。自分から遠ざけたくせに、葵に拒絶されると傷ついた顔をする。今も、葵に友達がいると知ると安心したような顔をする。

この人は、紛れもなく葵が大好きだ。

「…………気づいて、いたの?」

『……まぁ、分かりやすかったですから』

「そう……」

葵の母親は、何とも言えない表情をし、私の隣に座った。ここは人通りの少ない細い通りだ。静かな時間が流れる。

「あなたになら、話してもいいかしらね」

『………………』

黙って聞いていると、真剣な眼差しが私を捉える

「組が、関わってるって言ったら、怖いかしら?」

組。何とも聞きなれた単語だ。だが一般人からしたら遠い存在のはず。

『……いえ』

そう言うと、驚いたような顔をしたその人は、また真剣な顔をした。