「……そっか。まぁでも、そんなに苛立ってピアノ弾いてたら、せっかく上手なのに勿体ないよ?」

『……あぁ、サンキュ』

俺はまだ、君を笑顔にする事は出来ないみたいだ

本当にナルちゃんって、警戒心の強い猫みたいだ

瞬君や樹君の前ではとてもリラックスしているようだったけど、俺達の前では、まったりしているように見せて、常に気を張っている。
葵は気づいてないみたいだけど、多分ほかの全員気付いてる。

あの子は、常に俺達に一線を引いてる。

まぁ、俺が言えたことじゃないんだけどさ

でもまぁ、これから一緒にいる時間が増えて、少しでも信頼してくらたら嬉しいなんて、らしくない事考えてる俺は、どうしたんだろうね。